スキー・スノーボードの試乗会に参加したことってありますか?
試乗会は各ブランドの翌シーズンへ向けての新作発表会の側面があるのと同時に、ユーザーにとっては様々な板を楽しめる場でもあります。
筆者は2022年に初めて試乗会に参加したのですが、初めての参加で勝手がわからず当日まで実は不安でした…
本記事では、試乗会に参加するのが初めての方に向けた「参加方法」「当日の動き」などを詳しく解説しています。
実際、初めての参加でも楽しい経験だったので、これから初めて試乗会への参加を検討している方はぜひ参考にしていただけると幸いです。
SBJ試乗会に初参加
まずは筆者の体験談をご紹介したいと思います。
筆者が初めて参加したのは、SBJ(日本スノーボード産業振興会)が主催する日本でも最大規模と言われる「SBJ ON SNOW FESTIVAL 2022」という試乗会でした。
2月〜3月にかけて、苗場スキー場とめいほうスキー場でそれぞれ3日間ずつ開催されました。
①規模が大きく、乗ってみたい板のブランドが複数参加、②ゲレンデ的に人が少なそうな平日開催、という2つの条件が合致したのでこの試乗会への参加を決めました。
①:事前申し込み
「SBJ ON SNOW FESTIVAL 2022」への参加は事前申し込みが必要でした。
基本的に、どの試乗会でも事前申し込みは必須だと思っておいたほうがいいです。
「SBJ ON SNOW FESTIVAL 2022」は事前参加申し込みで500円、当日参加で1,000円の参加費がかかりました。
筆者は事前にSBJの公式WEBサイトから申し込みを行いましたが、ムラサキスポーツなどの一部店舗でも直接申し込みが可能です。
参加費がかかるんだ…と思う人もいるかもしれませんが、500円でいろいろな板が時間中乗り放題だと考えれば、取られて嫌だなとは思いません。
試乗会によっては参加費が無料のものもありますよ
②:持ち物
今回、持ち物として必須だったのは下記の3点です。
・参加費1人500円
・顔写真つきの身分証
・スノーボードギア一式
身分証は盗難対策でチェックを取っているのかと思われます。運転免許証・パスポート・マイナンバーカードといった公的身分証を持っていきましょう。
あとは、普段通りスノーボードをするためのギアを持っていけばOKです。
当日は基本的に板のみの試乗(貸出)になるので、試乗時には自身のビンディングを取り付けて滑ることになります。
これはどの試乗会でも同じようです。
スタッフの方に聞いたんですが、稀に自身のビンディングを持ってきたものの、ディスクプレートをBURTONのチャネルシステム対応のものしか持ってきてなく付けれなかった…なんて方が稀にいるらしいので、BURTONユーザーは気をつけましょう
③: 試乗会当日の受付
参加した試乗会は、新潟県の苗場スキー場で開催されました。
まず先に、苗場スキー場のリフト券を持っていなかったのでチケット売り場に並んで購入。
苗場スキー場にはリフト券の割引方法がたくさんありますが、筆者は株主優待券を使いました
続いて、試乗会の受付へ向かって受付を済ませます。
当日は金曜日の平日で人もそんなにいないでしょと思っていたのですが、朝9時の受付の時点で大行列ができていて、受付だけで30分ほどかかってしまいました…
受付では申込み時の名前を言って身分証を渡します。住所などをしっかりとチェックしていましたよ。
チェックが完了し参加費を支払うと、受付番号が書かれた紙を受けとります。
受け取った時には、この紙を何に使うのか説明がないのでわからなかったんですが、この紙を板を借りる際に各ブースのスタッフに渡すことで板を借りられます。
受付を済ませたら、いざ事前にチェックしてあったブランドを探して向かうだけです。
当日は板からビンディングだけはずし板は車の中に置いてビンディングだけを持って試乗会に参加していました。
会場内には試乗している間に自分の板を置くスペースがあるとの情報を得ていたのですが、鍵などは一切なく”置くだけ”らしく、盗難が心配だったのでビンディングだけを持っていくことに。
当日は平日なのに人の出入りが非常に激しく、立地的にもホテル目の前で「盗難されやすい環境」だったのですが、自分の板がちゃんとあるかソワソワしなくて済みました。
④:試乗
やっと待ちに待った試乗です。
ここからは制限時間内にいくらでも乗りたい板を試すことができますが、受付でタイムロスしたのでこの時点ですでに残り4時間もなかったと思います。
試乗では時間を測られたりはしませんが、1枚の板につき大体30〜40分くらいと暗黙の了解で決められています。
ビンディングの装着などもあるため、リフト2〜3本滑るくらいが限界です。
無駄に時間をロスしないためにも、事前にどのブランドのどの板を乗るのかを試乗する優先順位も含めて決めつつ参加するのがベストですね。
ちなみに、筆者の最優先だったLIBTECHのGOLDEN ORCAを試乗しに行ったんですが乗りたかった161がない!そもそも用意していないとのこと…
自分が乗りたかったモデルはあってもサイズが用意されていないこともあるので覚えておきましょう。
試乗については合計7枚の板に乗ることができました。時間がもったいなかったのと、試乗が楽しすぎて休憩はほぼなしのノンストップでひたすら回しました。
この日は平日での開催だったにも関わらず、ゲレンデはすごい混み具合に感じました。
筆者は平日にしか滑りに行かないので基本的にはリフトで並ぶことはありません。苗場スキー場というのもあると思いますが、この日は久しぶりにリフトで並びましたね。
土日はもっと混み合うと思いますが、試乗会が終了した途端にリフトの並びは消滅。ほとんどが試乗会に参加していた方だったようです。
試乗会に初参加してみて感じたこと
1:とりあえず楽しい!
試乗会に初参加してまず感じたことは、これまで参加しなかったことを後悔するくらい楽しかったということ。
というのも、1日に何枚もの板を乗り比べられるので、板の乗り味が全然違って滑り自体をとても楽しめたことが理由ですね。
一緒にいった相方も初参加ですが、「なんで今まで試乗会に行かなかったの?」と言われてしまうくらい、相方も楽しかったそうです。
ただ乗って楽しむだけではなく、気になっているボードの乗り味を確かめる場でもあるので、次に買うボードの参考になること間違いなしなので一石二鳥ですよ。
2:自分から積極的に行け
人気のブランドブースでは人の出入りが多く、誰が試乗するために待っているのかわからない状態になります。
筆者は順番待ちで並んでいたつもりでも、後から来た人がすぐにスタッフに声をかけて筆者よりも早く案内された…なんてこともありました。
自分から借りたいアピールをしつつ、積極的に話しかけにいくといいなと感じました。
また、買おうか検討している板・欲しい板についてはスタッフに何でも聞いてみましょう。
ブランドブースの場合はその板・ギアを作っている人たちなので、質問・疑問があれば自分で調べるよりも圧倒的に早いし確実です。
3:自分の板の感覚で乗ってはいけない
また、自分の板と違ってその板の特性を全く理解していない、体に染み込んでいない状態でいつものような滑りをするもんじゃないなと。
筆者はこの試乗会の最後の最後で全治3週間ほどのケガをしてしまいました…試乗板でいつもの感覚で無理をしたためです…
上級者の方は問題ないかもしれませんが、私のような中級者に毛が生えたレベルの人は自分の板の感覚で滑ってはいけません。
4:絶対に買わなそうな板に試乗するのもあり
「自分ならこの板を買う選択肢はないかもな」という板にも乗ってみるべきだなと感じました。
相方は体格的にマッチしていないウエストが極太のMOSS snowstick C3に試乗したんですが…見事に合いませんでした。
でも、「合わないかもな?」が「絶対合わない」という確信に変わったのは大きいですよね。
人によっては、乗ってみると想像してたより全然良くて、さらに選択肢が増える可能性だってあります。
普段乗らない板を試せるのが試乗会なので、グラトリ・カービング・パーク・ジブ・スノーサーフといったジャンルの垣根を超えて乗ってみるのもアリですよ。
試乗会の開催が多いのは2〜3月
試乗会は、2〜3月とシーズン終盤での開催が多い印象です。
なぜ、トップシーズンではなくシーズンも終わりかけでの開催になるのかというと、試乗できる新作モデルが完成する時期的な問題があります。
試乗会は翌シーズンの新作披露の場です。翌シーズン発売の最新のギアを試してもらって、予約してもらおうというわけですね。
そのため、新作モデルの完成がシーズン終盤になることから、試乗会自体も時期的には遅くなってしまうと考えられます。
サロモンなど一部のブランドは1月から試乗会を開催していたりするのでマチマチです
ブランドによっては未完成なモデルもあるのか、試乗会では新旧の板が混じっていることがあります。
年が明けると試乗会の情報がどんどん出てくるので、参加予定の方は1月中旬くらいから探し始めることをおすすめします。
試乗会の開催情報は検索すれば出てくる
試乗会の開催情報を手に入れる方法は、Googleで「スノボ 試乗会」といったキーワードで調べればOK。
試乗会情報をまとめてくれている記事も見つかるので、簡単に試乗会の開催有無をチェックすることができますよ。
ただ、試乗会はSBJ(日本スノーボード産業振興会)のように、団体が各ブランドと合同で大規模で開催されるものもあれば、ブランド単独での開催やスポーツ用品店が主催するというように異なります。
すべての試乗会情報を網羅しきれていない可能性があるので、試乗したいブランドがあるのであれば「ブランド名 試乗会」といったキーワードでも検索するのがベストでしょう。
まとめ
本格的にスノーボードを滑り始めて5年目にして初めて試乗会に参加してきましたが、想像以上に楽しかったので、翌シーズン以降も毎年必ず参加しようと心に決めました。
「普段使っている板とは違った板を気軽に乗り回せる体験」というのはすごく新鮮で、若干マンネリ化していたスノーボードに新しいスパイスが入ったという感覚です。
試乗会はスノーボード上級者だけが参加するイベントではないので、ちょっと興味があるな…という初級・中級者の方もぜひ参加して、この楽しさを味わってほしいなと思います。
この記事が参考になれば幸いです。