22-23年モデルのIceBRKR(アイスブレイカー)2.0をワンシーズン通して使ってみたので、実際の使い勝手について本音でレビューしてみました。
購入を検討している方はぜひ参考にさしてください!
IceBRKR(アイスブレイカー)の基本情報
21-22シーズンから登場した骨伝導で音を伝える技術を採用したインカム付きの新世代のゴーグルです。
つまり、同じゴーグルを付けている者同士で「会話しながらウインタースポーツ」が楽しめます。
私が購入したver2.0(22-23シーズン版)はバッテリー性能や骨伝導アームに改良が加えられているようです。
ゴーグルの四隅にボタンが配置されていて、これらが電源・音量調節の役割を果たします。
レンズはフレームレスで大きめな印象。顔がデカくても小顔効果が狙えます。
レンズの色は5種類から選べましたが、ブルーとレッドをチョイス。相方と一緒に使うため2台購入してます。
そもそも、インカムで会話するためのゴーグルなので「一台だけ購入する」という状況は少ないと思いますが…
個人的に相方以外と使う予定はありませんが、最大で18台繋げられるようです。
重さは普通のゴーグルよりも50g程度重いらしいですが、全く気になりません。誤差レベルだと思います。
充電はUSB-Cに対応していて、購入時にケーブルが1本付属しています。防水のための蓋がちょっと癖があってはめにくいのが難点。
IceBRKR(アイスブレイカー)の装着感・操作感
装着感は骨伝導アームがあるので着用時に上手くこめかみ部分にフィットさせる必要がありますが、慣れてしまえば普通に感じます。
慣れさえすれば普通のゴーグルと変わらない印象です。
ヘルメットを着用していても問題なく使えます。
相方はヘルメットの外側にベルトを通すスタイルなので着用時はちょっと付けづらそうにしています。
ちなみにゴーグル同士の接続は1番最初にペアリングさえしてしまえば、次回以降は電源を両方入れるだけで自動で接続されるので手間いらずで最高です。
IceBRKR(アイスブレイカー)使ってわかったメリット
①:距離がかなり離れていても通話できる
下記の写真で矢印の先にいるのが相方なんですが、写真でみて米粒くらいの距離でも余裕で会話ができます。
この時は大体300mくらい離れている状態です。
ただ公式サイトだと「最大約1.6km以内だと通話可能」とありますが、これは恐らく無理だと思います。
環境にもよるそうなんですが、体感的に普通に会話できるMAXは500〜600mで、それ以上離れると「ジジジ」というノイズが出てきて、そこからさらに離れると接続が切断されます。
②:滑っている最中に会話できるのは便利すぎる
滑っている最中に気軽に会話できるのは本当に便利ですね。
日常会話というよりは「こっちの端は雪柔らかいよ」「降った先に人が転んでるから気を付けて」「右のコース行くよ」など、こんな会話をしています。
これまではリフトに乗っている時にしか伝えられなかったり、事前に言っておかないといけなかったことがリアルタイムで伝えられるのはウインタースポーツをする上でこれほど快適になるのかと感動を覚えるレベルです。
③:アドバイスしやすい
滑っている最中に会話ができるので、相手の滑りを見て「◯になってるよ」とすぐアドバイスできます。
これまでは滑り終わってからアドバイスしなければならなかったのが滑っている最中に「今!」「次のターンからもう1回やってみて」みたいな会話ができるからです。
私はインストラクターでもなんでもないですが、初心者に教えたり子供に教えるようなティーチングする方にこそ便利だなと思いました。
④:危険を伝えられる
ゲレンデではスキーヤー&スノーボーダー、初心者&上級者が入り乱れています。
人それぞれで滑るレベルも違えばスピードも違うので、他人を常に気をつけなければなりません。
例えば、相方が自分の前を滑っている時に後方から人が迫っていれば「後ろから人が来てるから注意してー」とか、うねり気味のコースで谷側が死角になっていて、中央で転んだ人が見えづらいみたいな状況で「真ん中で転んでる人いるから端に寄りなー」とか声をかけられます。
⑤:相手の状況がすぐにわかる
スキー場によっては途中からコースが分かれてたりしますよね。
その時は途中で一旦止まって合流してから「あっち行く」みたいな感じで伝えるしかなかったんですが、「じゃあ右行くわー」と止まる必要なく伝えられます。
また、吹雪いていたり・濃霧だったりで視界が悪く、相方を見失ってはぐれた経験ないですか?
私の場合、その度にスマホを取り出して「相手がLINEを見ることを願って待つ」なんてことが多々ありました。
時間が無駄になるし止まっていなければならないので冷えるし嫌だなと思ってました。
それがこのゴーグルを使ってから完全に解消されました。
⑥:レンズの脱着が簡単
レンズの脱着がかなり楽に感じました。
強力なマグネットでくっ付いているだけなので、ゴーグルを付けた状態でも簡単にゴーグルを外せます。
リフト券を購入する際、アースホッパーだったので顔の確認が必要でしたが、レンズをすぐに外せるので確認時にいちいちゴーグルを外さなくても済んだので助かりました。
IceBRKR(アイスブレイカー)使ってわかったデメリット
①:視界は普通のゴーグルより若干狭い
ゴーグルの両脇部分に機械が埋め込まれているので、普通のゴーグルと比べると厚みがあります。
そのため、左右の視界が普通のゴーグルと比べると若干狭いです。
上下に関しては普通です。
使い始めた最初は違和感を感じましたが、個人的にはすぐに慣れたので慣れの問題かもしれません。
②:レンズは遮光性が低いのか眩しく感じる
アイスブレイカーを使う前はAnonのM3を使っていたんですが、使っていて眩しいと思うことはほぼありませんでした。
でもアイスブレイカー標準のレンズだとめちゃめちゃ眩しいと感じました。
直接太陽を見るわけではないので滑走時に支障はありませんが、リフトに乗っている時が特に辛いなと感じます。
③:ジャパンフィットに感じない
これもAnonのM3(ジャパンフィット)と比べてですが、アイスブレイカーはジャパンフィット仕様のはずですが、おでこと鼻筋のところがジャパンフィットと思えないくらいフィットせずにスキマが空きます。
おでこは指一本分くらい隙間が空いてます。
雪が降っている日に滑るとそこから風と雪が侵入してくるのでウザいです。
自分の鼻筋が低いと言えばそれまでですし、使えないわけではないですが、ここは改良した方がいいんじゃない?と思います。
④:装着に気を使う
骨伝導するためのアームが付いているので装着時に変な方向に曲がらないように気を使います。
私はバラクラバ&キャップスタイルですが、毎度ちょっとだけ苦戦します。
外す際も同じように壊れないようにゆっくり外すようにしています。
⑤:音量の調節がほぼ効かない
アイスブレイカーには音量の調整ボタンが付いています。
これは私だけかもしれませんが、音声が聞こえづらいなと感じで音量を上げようにも音量が全然大きくなりません。
ボタンを強く何回も押して「ちょっとマシになったかな?」くらい。
普通に使用する分には特に問題ないんですが、少し気になりました。
ワンシーズン使ったが不具合なし
22-23シーズンの1月に購入して、シーズンアウトまで25日くらい使用しましたが、特に不具合もなく使えました。
初期型の口コミを見ると「片耳しか聞こえなくなった」といったこともあるようなのですが、今のところ大丈夫そう。
転んだはずみで吹っ飛んだり、-10度の極寒の中だったりと、電子機器として使用環境はかなりハードなので来シーズンは不具合も覚悟しないとなとは思ってます。
IceBRKR(アイスブレイカー)の充電の持ちは必要十分
公式サイトの説明だと4時間~8時間持つと書かれていますが、体感では普通に使うと最大5時間くらいだと思います。
アイスブレイカーの仕組み的に、通話をすればするほどバッテリーが消費される仕組みです。
リフト中もずっと使用しているかどうかでかなり左右されます。
試しにリフト中も使用し続けたら4時間持ちませんでした。
でもリフト中って隣同士であれば通話機能は特に必要ないですよね。
アイスブレイカーは電源を切るには電源ボタンを5秒ほど押し続けなければなりませんが、通話が必要がない時に電源ボタンを1回押すだけで接続を簡単に切断できます。
電源ボタンはゴーグルの左上部に付いていて、ボタン自体も大きいので、慣れればグローブを付けたままで簡単に押せます。
ちなみにバッテリーが少なくなると「battery low」とアナウンスしてくれるので、残量がおおよそわかるようになってます。
この機能を使って必要ない時にON・OFFをすることで「battery low」のアナウンスは一度も聞くことなく1日余裕で持ちました。
BONXより【IceBRKR】が良かった
実はアクティビティのインカム先駆者でもあるBONX GRIP(ボンクス)が発売された当時使ったことがあります。
これはこれで良かったんですが、私はバラクラバを付けるので、バラクラバの下に付けると耳が痛くなるのがすごく嫌でした。
フィッティングも常に気になるし、片耳を塞いでいるのも個人的に違和感がありました。
また、スマホとの連携が必須で最初に接続して、接続が切れた時もスマホ側で操作する必要があるなど面倒…
IceBRKRなら普通のゴーグルを付けているのとほぼ変わらないので、圧倒的にBONXより良いなと感じました。
値段だけは圧倒的にBONX GRIPの方が安いんですけどね…
IceBRKR(アイスブレイカー)はこんな人におすすめ
おすすめなのはダントツでご夫婦やカップルです。
初心者・上級者関係なく、タイムラグなくゲレンデ内で会話できるのは便利すぎます。
ウインタースポーツ体験がワンランクUPすること間違いなしだと思いますよ。
また、貸し出す前提になると思いますが、スクールで教える側の立場の人もアドバイスがしやすいのでレッスンをしやすいんじゃないかと思います。
まとめ
実際に使ってみて、改めて滑っている最中に会話できるのは楽しいし便利だなと感じました。
パウダーの日なんか相方とお互いに「ウヒョー!」みたいな奇声をあげてはしゃいだりしています。
滑ってある最中の不便をかなり解決できるので、私個人としてはもうこのゴーグル以外は使えません。
この便利さは使ってみないとわからないと思うので、ご夫婦やカップルでウインタースポーツが趣味という方はぜひ試してみてください!