スノーボードやスキーウェアをしっかり洗濯していますか?
「全く洗っていない」という方から、「そもそも自宅で洗濯していいの?」「高機能素材の洗濯って専門知識がないと面倒くさそう…」なんて思っている方も多いと思います。
実は、スノボ・スキーウェアは自宅の浴槽で誰でも簡単に洗濯できるんです。
さらに洗濯することでウェアの撥水機能が復活するという一石二鳥の効果も期待できますよ。
当記事では、自宅でできるNIKWAX(ニクワックス)という洗剤を使った簡単な洗濯方法についてご紹介していきます。
実際に筆者のGORE-TEX素材のウェアも洗濯してみたので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
スノボ・スキーウェアは想像以上に汚れている
ウインタースポーツは真っ白な雪の上で、スノーボードやスキーを装着して滑るスポーツで、ウェアを直接雪に付けることはそう多くはないですよね。
環境的にも寒い中で楽しむため、汗もそんなにかいていないと思うでしょう。
でも実は、スノボ・スキーウェアは想像以上に汚れているんです。
雪は一見キレイに見えても不純物の粒子が含まれていたり、時期によっては表面に黄砂・土・花粉などが付着してします。
また、リフト乗車時にはリフトからメンテナンス用の油が落下してウェアに付着している可能性だってあります。
ウェアの内側についても、想像以上にウインタースポーツでは汗かくのでウェアに汗汚れが蓄積されたり、顔周りには皮脂汚れ、女性なら化粧が付着します。
そんな状態のウェアを一切洗わずに翌シーズンまでしまっておくのは、ウェアの劣化・臭いの発生の元になってしまいます。
シーズン中、プロ並みに滑り倒すような使用頻度でない限り、スキー場から帰って毎回洗う必要はありませんが、シーズン終わりには最低でも1回はウェア類を洗うことをおすすめします。
専門のクリーニング店に持ち込んでもいいと思いますが、調べたところ上下1セットで5,000円前後が相場になるようなので結構お高めです。
本記事でご紹介している自宅で洗濯をすれば、コスト的には上下2セットで1回1,000円未満で洗うことができるので、とっても経済的ですよ。
自宅での洗濯は使う「洗剤」に注意しよう
自宅でウェアを洗う際に気をつけなければならないのが使用する洗剤です。
使用する洗剤についてポイントが2つあります。
①:「自然由来の中性洗剤」か「専門の洗剤」を使う
普段使っている洗剤が漂白剤や柔軟剤が入っているものを使っている可能性がある。
漂白剤や柔軟剤はスノボウェアのような撥水加工処理や高機能素材などのアウトドア向けの素材には推奨されていないからです。
では、どういった洗剤を使えばいいのかというと、「自然由来の中性洗剤」か「専門の洗剤」です。
「自然由来の中性洗剤」とは、蛍光剤・漂白剤・着色料が無添加のものを指します。
「専門の洗剤」はNIKWAX(ニクワックス)などの高機能素材専門の洗濯洗剤です。
筆者はこのニクワックスを使ってGORE-TEXのウェアを洗濯してみました。
②:粉末洗剤ではなく、液体洗剤を使用する
2つ目のポイントは、粉末洗剤ではなく液体洗剤を使用することです。
調査しても具体的な理由がわからなかったのですが、おそらく粉末洗剤だと溶けきれずにダマになってしまった際に、ウェアに付着して色落ち・白くなってしまう原因になるからだと思います。
よって、必ず液体洗剤をチョイスするようにしましょう。
ニクワックスでGORE-TEX素材のスノボウェアを洗ってみた!
シーズン終了後、筆者と相方のGORE-TEX素材のウェアを1着ずつ自宅で洗ってみました。
使用する洗剤はGORE-TEX素材の洗濯に向いているとされている「ニクワックス テックウォッシュ」です。
アウトドアウェアやスポーツウェア全般、ギアにも使用が可能
通常の洗剤と異なりウェア上の撥水コーティングを傷つける事なく、その上に付いた汚れのみをしっかり落とす事で撥水効果を回復させる。
引用元:エバニュー公式オンラインショップ
このニクワックスは、洗濯機でも使用できる洗剤なんですが、筆者は大事な衣類は手洗いするタイプなので、今回は自宅の浴槽を使って手洗いしてみました。
まず、浴槽に40℃のお湯をウェアが浸かるくらいためます。
次に「ニクワックス テックウォッシュ」を300ml1本まるごと入れてかき混ぜます。
通常だとウェア2着(上下)で300mlの使用が推奨のようですが、4着で300mlでも変わらなそうなので300mlのみです
続いてウェアを入れていくんですが、投入する前にポケット・ベンチレーションなどのファスナー類をしっかりとすべて閉じます。
閉じ終わったらウェアを浴槽に投入して、しっかりと全体を浸します。
浴槽内でウェアを押し洗いでしっかりと手洗いしていきます。
汚れが気になる箇所だたり、皮脂汚れがつきやすい手首周り・首元周りは歯ブラシを使って優しくこすりました。
時間として5〜10分程度でしょうか。
洗ったタイミングでのシーズン1年間の滑走日数は35日間です。
お見苦しい写真ですけどこんなにもお湯が汚れてにごりました…
スキー場から帰ってきたら毎回すぐに室内で乾燥させていたので、臭いなどは特に気にならなかったですが、汚れがこれほど付いていたとは驚きです。
汚れが気になる方は15日程度着用したタイミングで1回洗うなどしてみてもいいかもしれません。
ここは結構重要でして、洗剤が染み込んだウェアを1着ずつ丁寧にすすいでいきます。
なぜ重要なのかというと、すすぎを適当にやってしまって洗剤が残ってしまうと、その部分が白くなったり撥水性能に影響を及ぼすからです。
たっぷり時間を使って丁寧にすすぎを行うようにしてください。
特にポケットの中などはすすぎ忘れるので注意が必要です。
筆者は1着(上下)につき5分以上時間を使いました。
すすぎが終わったら、あとは干して完全乾燥させておしまいです。
ここで洗濯機の脱水機能を使って脱水してもいいそうですが、ウェアにダメージが入りそうなので浴槽ということもあって、軽く絞ってからそのまま浴槽内に干しました。
完全に乾くまで時間がかかってお風呂に入れないので、水滴が垂れなくなるくらいまで乾いたら室内に移動して3日ほど乾かします。
洗って完全乾燥させたところ、スレなどもあるで完全に「新品」とまではいきませんが、生地がパリッとしてて嬉しい気持ちになりました。
乾かすのがちょっと大変ですが、注意点さえ守れば普通に衣類を選択するのと大差ありませんでした。
もし、自宅でウェアの洗濯にチャレンジする場合、乾かす工程も考えると2〜3日はかかると思ってスケジュールを立てることをおすすめします。
GORE-TEXは仕上げに熱処理で撥水機能が復活
筆者のウェアはBURTON [ak]というGORE-TEXが使われたウェアですが、2シーズンフルで着用したので「天下のゴアテックス」と言えども若干撥水機能が落ちてきたなと感じました。
そのため、仕上げとして”熱処理”も行いました。
詳しいことは省きますが、GORE-TEXは熱処理を行うことで撥水機能が復活する素材なんです。
熱処理の方法は2種類あって、「アイロン掛け(あて布しつつ)」か「乾燥機」のどちらかの方法を取ります。
筆者はしっかり生地に熱が伝わるように「アイロン掛け」で熱処理をしてみました。
熱処理が終わったあと、試しに水を霧吹きで水を吹きかけてみました。生地の表面に水滴が玉のように浮いているのがわかると思います。
調べると撥水機能がしっかりしているウェアは本当に水滴がコロコロしているので、筆者のウェアの撥水機能は落ちてきているなと感じますが、大雨でも降っていない限り通常使用では問題なさそうです。
これで来シーズンも使えそうです
まとめ
今回洗濯で使用したニクワックスには「テックウォッシュ」以外にも、「ダイレクト ウォッシュイン」という撥水剤もあります。
今回は使いませんでしたが、GORE-TEXのような高機能素材でも使用2〜3年立つとだいぶ撥水機能が落ちてきているなと感じるので、洗濯のついでに使ってみることをおすすめします。
いずれにせよ、ウェアをクリーニングに出していたら2セットで10,000円ほどかかっていたものが、1,000円以下で満足の行く結果になって非常に満足でした。
浮いたお金を翌シーズンのスノボ貯金にしたいと思います。
本記事でご紹介したように、誰でも自宅で簡単にできるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!